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2026年08月19日 11:00

Mac・iPad・Windowsのボイスメモ文字起こし|純正機能の条件

執筆: Takumi(Memolith開発者)
メモリスメモリスによる要約
  • Macは全Apple Silicon機で文字起こし・要約とも無料。ただしWindowsには純正の文字起こし機能自体が無い
  • iPadは文字起こしなら旧機種でも動くが、要約はiPad mini(A17 Pro)かM1以降のiPadに限られる
  • Windows純正はライブキャプションのみ。録音ファイルの本格的な文字起こしはWordかAIアプリが必要になる

Macで打ち合わせを録音した。iPadで講義を録音した。会社のWindowsパソコンで電話の内容をメモ代わりに録音した。同じ「録音」のつもりでいたのに、いざ文字にしようとすると、デバイスごとに勝手が違うことに気づく。

Macなら無料でできると聞いた気がする。iPadは古い機種だから対象外かもしれない。Windowsに至っては、そもそも純正の文字起こし機能があるのかどうかさえ怪しい。検索してもiPhoneの話ばかり出てきて、自分の手元のデバイスが今どの段階にいるのか、なかなかたどり着けない。

Apple公式とMicrosoft公式のサポートページを一つずつ確認すると、三者の対応条件は驚くほどばらばらだった。Macは太っ腹で、iPadは機能ごとに線引きが違い、Windowsはそもそも土俵が別にある。

3デバイスの純正対応、まず結論から

デバイス 文字起こし AI要約 話者の区別
Mac ◯(macOS 15以降・Apple Silicon搭載機) ◯(macOS Sequoia 15.1以降・Apple Silicon搭載機) ×
iPad ◯(iPadOS 18以降・幅広い機種) △(iPad mini(A17 Pro)かM1以降のみ) ×
Windows ×(純正の文字起こし機能自体が無い) ×

(2026年8月時点のApple公式・Microsoft公式サポート情報に基づく。最新の対応状況は各社公式サイトで確認してください)

見ての通り、Macだけは「文字起こしができる機種=要約もできる機種」がほぼ一致している。iPadはこの二つが分裂している。Windowsに至っては、比較する土俵そのものが無い。

Macのボイスメモは、Apple Silicon搭載機なら文字起こしも要約も無料

Macの標準アプリ「ボイスメモ」には、macOS 15以降とApple Silicon搭載Mac(M1・M2・M3・M4系のチップを積んだMac)という条件さえ満たせば、録音の文字起こしが無料で使える。Apple公式サポートの記載はこうなっている。「macOS 15以降がインストールされているAppleシリコンを搭載したMacでは、ボイスメモでオーディオ録音の話し言葉が認識され、テキストに文字起こしされる」。Intel Macは対象外で、ここは譲歩の余地がない。

使い方は2通りある。録音中に文字起こしボタンを押せば、話した内容がその場で流れるように表示される。録音を終えたあとでも、該当の録音を開いて同じボタンを押せば全文が表示され、選択してコピーもできる。

要約はここからもう一段進んだ話になる。Apple Intelligence(Appleの生成AI機能群の総称)が使える状態であれば、文字起こし画面から作文ツール(Writing Tools)をクリックするだけで要約できる。iPhoneやiPadでは、この要約機能だけ対応機種が特定のモデル以降にぐっと絞られるのだが、Macの条件はそこまで狭くない。Apple公式のシステム要件ページによれば、必要なのは「Apple Silicon搭載のMac」であることと、macOS Sequoia 15.1以降、空き容量7GB、そしてSiriの言語をデバイスの言語に合わせておく設定。iPad・iPhoneのようにチップの世代でさらに絞り込む記載は無いため、文字起こしが動くApple Silicon MacであればAI要約も視野に入ると考えられる。

一つだけ、確認していて肩透かしを食らった点がある。iPadやiPhoneの公式ページには「対応言語は英語・スペイン語・日本語など10言語」という一覧がはっきり載っているのに、Mac版の同じページには、この一覧がない。「一部の国や地域では利用できない」という注記があるだけだ。日本語版のヘルプページ自体がApple公式から日本語で公開されている以上、日本語での利用を前提にした案内と考えるのが自然だが、iPad・iPhoneのような明記された言語一覧は無いという点は、事実として押さえておきたい。

話者を区別する機能は無い。複数人の録音を文字起こしすると、誰の発言かの区切りなく、一続きのテキストになって出てくる。Apple公式のMacガイドには話者ごとに分ける機能の記載が無く、この制限はiPhone版のボイスメモですでに確認されている

iPadは、文字起こしと要約で対応機種の幅がまるで違う

iPadのボイスメモも、iPadOS 18以降であれば文字起こしが使える。ここまではMacと同じ理屈に見える。ところが、対応機種の一覧を確認すると、様子が違った。

Apple公式の「文字起こしに対応するモデル」一覧には、iPad mini(第6世代・A15チップ)、iPad(第10世代・A14チップ)、iPad Air(第4世代・A14チップ)といった機種が含まれている。いずれもApple Intelligenceの対応機種一覧には入っていない、いわば型落ちに近いiPadだ。てっきりiPadもMacと同じように「Apple Silicon相当の機種だけ」という線引きになっているだろうと思っていたので、この一覧を見たときは少し意外だった。文字起こしという機能自体は、そこまで新しいチップを要求していない。

要約はここで話が変わる。Apple公式のシステム要件によれば、Apple Intelligenceの対応機種は「iPad mini(A17 Pro)、および M1以降のチップを搭載したiPadモデル」に限られる。つまり、iPad mini(第6世代)やiPad(第10世代)は、文字起こしまでは無料でできるのに、要約だけは対象外になる。同じボイスメモアプリの中に、機能によって対応機種が違う線が二本引かれている格好だ。

対応言語は英語(各種)・スペイン語・ポルトガル語・イタリア語・フランス語・ドイツ語・日本語・韓国語・簡体字中国語・繁体字中国語の10言語で、こちらはiPhoneと同じ一覧がiPad公式ページにも明記されている。使い方や、話者を区別しないという制限もiPhone・Macと同様だ。

手元のiPadが要約まで対応しているかどうかは、設定アプリの「Apple Intelligence & Siri」を開いて、この項目自体が表示されるかどうかで判断できる。表示されなければ、文字起こしまでは使えても要約は対象外の機種、ということになる。

Windowsには「ボイスメモの文字起こし」に相当する純正機能が無い

WindowsにはMac・iPadの「ボイスメモ」アプリに相当する標準アプリとして、サウンドレコーダー(旧ボイスレコーダー)が入っている。スタートメニューから「サウンドレコーダー」を検索して開き、録音ボタンを押すだけで使え、1ファイルあたり最大3時間まで録音できる。録音は既定でm4a形式で保存され、設定でmp3に切り替えることもできる(Microsoft公式FAQによれば、録音データはアプリ内で管理され、アプリをアンインストールすると一緒に削除される)。

ただし、これは録音専用のアプリだ。録音の開始・一時停止・共有はできるが、Microsoft公式のFAQページを確認しても、文字起こしに関する記載は一つも出てこない。文字にする機能自体が、そもそも用意されていない。

ここでWindowsだけ、Mac・iPadとは別の探し方が必要になる。

一つ目の選択肢はライブキャプションだ。Windows 11(バージョン22H2以降)に搭載されている機能で、パソコンが再生しているあらゆる音声を、リアルタイムで画面に字幕として表示する。ビデオ通話でもブラウザの動画でも対象になり、録音したボイスメモのファイルをスピーカーで再生した場合も同じように字幕がつく。Microsoft公式のFAQによれば、日本語を含む主要言語の音声認識に対応している。無料で、ネット接続がなくても動く。ただし公式ドキュメントのどこにも、字幕を保存したり書き出したりする手順の説明が無い。再生している間だけ画面に流れて消えていく、その場限りの字幕と考えたほうがいい。

二つ目の選択肢はMicrosoft Wordの「トランスクリプト」機能だ。こちらは録音済みの音声ファイルをアップロードして、話者ごとに区切られたテキストを生成してくれる。ライブキャプションには無い、話者の区別ができる点が強みになる。ただしMicrosoft 365のサブスクリプションが前提で、Windows版デスクトップのWordでは商用テナント環境に限られ、多くの個人利用ではWord for the web(ブラウザ版)を使うことになる。文字起こしできる量も月300分までという上限がある。この機能の具体的な手順と制約は、Wordで文字起こしする方法で詳しく扱っている。

つまりWindowsだけは、「純正機能で完結する」という選択肢自体が無い。その場で確認したいだけならライブキャプション、テキストとして残したいならWordのトランスクリプト、そのどちらも要件に合わなければ、録音をAIボイスメモアプリに渡すことになる。

デバイス間の同期から、AI処理まで

ここまで見てきたのは、それぞれのデバイス単体でできることだった。もう一つ、複数のデバイスを行き来する人にとって気になるのが、録音したファイルがどう移動するかだ。

同じApple IDでサインインしていれば、Mac・iPad・iPhoneの間でボイスメモは自動的に同期される。iPadで録音した講義メモは、何もしなくてもMacのボイスメモアプリに現れる。この同期の仕組みと、iCloudを使わない場合の転送方法(AirDrop・メール・USB接続など)は、ボイスメモをパソコンに送る4つの方法にまとめてある。Apple製品同士なら、この受け渡しはほとんど意識する場面がない。

Windowsだけはこの輪の外にいる。iCloudでの自動同期は無いため、録音したファイルをiPhoneやiPadに持っていきたい場合は、上記の記事にある転送方法を使うことになる。逆に、Windowsで録音したファイルをそのままAIボイスメモアプリに渡す分には、転送先を選ぶ必要はない。

文字起こしと要約の先まで、複数人の記録や決定事項の整理まで任せたい場合は、録音済みの音声ファイルをAIボイスメモアプリに渡すのが一番早い。メモリスはm4a・mp3・webm・mp4・wav・mpga・mpegに対応しているので、Macのボイスメモで録った音声も、iPadで録った音声も、Windowsのサウンドレコーダーで録った音声も、形式を変換せずそのまま渡せる。録音を終えたあとにAIが処理する方式で、会議中にその場で書き起こされるわけではないが、数分後には文字起こしと要約の下書きが届く。純正機能では自分でやるしかなかった決定事項やToDoの整理も、認識ずれを検知する機能とあわせて自動化できる。

料金は登録後の無料トライアル(3回の文字起こし・要約に加えてAsk Memolithも利用可)から試せて、継続する場合はエリート(830円/月・月20回)かエグゼクティブ(1,380円/月・月50回)。AI処理が完了した音声データは即時に自動削除される。

まとめ:Macは太っ腹、iPadは二段構え、Windowsは純正では手が届かない

冒頭の疑問に戻ると、答えはデバイスごとにきれいに分かれた。

Macは、Apple Silicon搭載機であれば文字起こしも要約も無料で使える。機種の絞り込みがほとんど無い、三者の中で一番太っ腹な作りだ。iPadは、文字起こしだけなら型落ちの機種でも動くが、要約はiPad mini(A17 Pro)かM1以降のiPadに限られる二段構えになっている。Windowsは、純正では文字起こし機能自体が用意されておらず、ライブキャプションかWordのトランスクリプト、あるいは外部のAIツールに頼ることになる。

どのデバイスで録っても、話者を区別せず、決定事項を項目立てて抜き出さないという純正機能の限界は共通している。ひとりのメモならそれで十分だが、複数人の記録として残したくなった時点で、AIボイスメモアプリに録音を渡す選択肢が視野に入ってくる。

まずは手元のMac・iPad・Windowsパソコンで、直近の録音を1本文字起こししてみてほしい。純正機能で足りなければ、メモリスの無料トライアルで、デバイスを問わず録音を渡すだけの文字起こしと要約を試してみるとよい。

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よくある質問

MacのボイスメモでAI要約はできますか?

できます。macOS Sequoia 15.1以降で、Apple Silicon搭載Mac(M1以降。Intel Macは非対応)であればApple Intelligenceが使え、文字起こし画面で作文ツール(Writing Tools)をクリックするだけで要約できます。文字起こし自体はmacOS 15以降・Apple Silicon搭載Macであれば動きますが、要約には空き容量7GBと、Siriの言語をデバイスの言語に合わせておく設定が別途必要です。

iPadの文字起こしはどの機種から使えますか?

iPadOS 18以降であれば、iPad mini(第6世代)やiPad(第10世代)、iPad Air(第4世代)といったApple Intelligence非対応の機種でも文字起こし自体は使えます(Apple公式の対応機種一覧で確認済み)。一方で要約となると条件が絞られ、iPad mini(A17 Pro)かM1以降のチップを積んだiPadに限られます。同じ「ボイスメモの文字起こし」という名前でも、文字起こしと要約で対応機種の範囲がまったく違う点に注意してください。

Windowsのパソコンでボイスメモを文字起こしする方法は?

Windows純正の録音アプリ「サウンドレコーダー」には文字起こし機能がありません。無料で試せる純正の選択肢はライブキャプションで、再生した音声をリアルタイムで字幕表示できますが、保存や書き出しの機能は公式ドキュメントに記載がなく、字幕は流れて消える前提です。テキストとして残したいならMicrosoft 365のWordにある「トランスクリプト」機能(話者ごとに区切って文字起こし、月300分まで)か、録音ファイルをAIボイスメモアプリに渡す方法が現実的です。

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