
- Z世代の38.0%が生成AIをほぼ毎日利用
- 用途は勉強・学習62.6%が最多
- 学習用途での信頼度は48.5%にとどまる
楽天グループが2026年9月4日に公表した調査で、Z世代の38.0%が生成AIを「ほぼ毎日利用している」と回答したことが分かった(楽天グループのプレスリリース)。調査は15歳から25歳までの「楽天学割」ユーザー637人を対象に、2026年7月1日から8月3日にかけてインターネット調査の形式で実施された。
用途の内訳を見ると、「勉強・学習」が62.6%で最も多く、「趣味に関する情報検索」47.0%、「悩み相談やアドバイスを受ける」30.9%が続く。一方で、勉強・学習の場面において生成AIの情報を「信頼している」と答えた人は48.5%だった。商品やサービスの検討・購入時に生成AIを利用すると答えた人は54.3%にのぼるが、購入判断で最も信頼されている情報源は依然として「検索エンジン」で42.1%だった。
この調査は今の15歳から25歳の利用実態にすぎない。だが、この世代は数年のうちに新卒として職場に入ってくる。生成AIを毎日開くことが特別な行動ではなくなった世代が働き手になったとき、企業側の「AIをどう業務に組み込むか」という議論の前提が変わる。学習・相談用途での日常利用がすでに定着している以上、会議の準備やメモの整理といった仕事の場面でも、AIに下書きや要約を任せることへの抵抗はさらに薄くなっていくと見てよい。
ここで見落としてはいけないのは、38.0%という高い利用頻度と、48.5%という信頼度の間にある差である。毎日使ってはいるが、答えを無条件に信じているわけではない、という状態がすでに成立している。
この差は問題というより手がかりだと考えたほうがいい。用途の内訳を見ると、生成AIは勉強・学習の伴走や趣味の相談相手として使われており、購入判断のように結果が金銭に直結する場面では検索エンジンへの信頼が上回っている。つまりZ世代は、AIの答えをそのまま採用する場面と、自分で裏を取る場面を、すでに用途ごとに使い分けている。信頼度48.5%という数字は、AIを疑っているというより、答えを鵜呑みにしない習慣が先に育っていることの裏返しに近い。
もっとも、購入判断のように失敗のコストが高い場面では検索エンジンのほうが信頼されているのだから、生成AIの回答をあえて検証する必要はない、という見方も成り立ちうる。
しかし勉強・学習や悩み相談のように、検索では代替しにくい対話的な使い方の比重が大きいことを踏まえると、検証の手間を検索エンジンに丸投げする発想では足りない。AIの答えが正しいかどうかを一番早く確かめる方法は、元になった自分の発言や思考をそのまま記録として残しておくことだ。会議の議事録に限らず、勉強のメモや思いついたアイデアを録音しておき、あとからAIボイスメモのメモリスでテキスト化・要約しておけば、生成AIが出した答えと自分の一次記録を突き合わせて確認できる。信頼度が五分五分にとどまっている今のうちに、そうした検証の習慣を仕事の側にも持ち込んでおく価値はある。




