
- 対象はSign in With ChatGPT経由の全製品と提携先
- 設定変更は不要で、投稿から2時間以内に体感できるとされる
- 約50%は本人の数値で測定条件は未提示
OpenAIのTiboが2026年10月5日、GPT-6 AstraとGPT-6.1 Solの標準の処理速度を約50%高速化したとX上で投稿しました(投稿)。 対象は、ChatGPTのサブスクリプション経由で使う、Sign in With ChatGPT(ChatGPTのアカウントでログインして使う仕組み)対応の全製品とパートナーです。 OpenCode、Pi、Amp、Devinなどのパートナー製品も含まれると例示されていますが、これは対象製品の全一覧ではありません。
利用者側の設定変更は不要で、投稿から2時間以内に体感できるようになるとされています。 Tiboは返信で、速度は30TPSから50TPSになったと説明しました。 TPSは1秒に出力されるトークン(AIが文字を扱う単位)の数です。 ただし、約50%という数値もTPSの数値も本人の説明で、測定条件は示されていません。
この高速化は、10月4日に予告された企画の初日にあたります。 Tiboは、今後28日間、毎日、Codexや仕事向けの利用者の大半に関係する明確な改善を1つ出すか、フルリセットを実施すると述べていました。 今回の高速化は「Day 1」として投稿されています。
仕事で使う側にとっては、コード生成や長い文書作成のように、AIの出力を待つ場面が短くなる可能性があります。 モデルの切り替えや課金プランの変更は要らず、いつもの画面で効果が出るはずだという点が実務上は大きいでしょう。
速度が約50%上がったのだから待ち時間も半分近く減る、という受け止めは、もっともらしく見えます。 しかし、それをそのまま作業時間の短縮に読み替えるのは不正確です。 TPSが表すのは出力の速さだけで、依頼を読み込む時間や、人が結果を確認して直す時間は含まれません。 しかも約50%は投稿者自身の数値で、測定条件が公開されていないため、自分の仕事にそのまま当てはまるかはわかりません。
したがって、この発表を受けてまずやるべきことは、自分の定型作業の所要時間を、いつもの手順で数回測り直すことです。 体感が変わったかを確かめるだけでも、速度向上が実際の作業でどれだけ効くかがわかります。 個人の時短が組織の成果につながりにくいという調査もあり、パーソル総合研究所のAI活用調査はその一例です。 速くなったことと、成果が出ることは別の問題として見るほうが現実的です。
もう一つは、改善が28日間毎日続くと予告されている点への備えです。 日々変わる速度やふるまいに合わせて業務の手順を作り込むと、翌週には前提が変わっている恐れがあります。 手順は変えずに、変化を確かめる計測だけを軽く続けるのが無理のない進め方でしょう。
待ち時間を縮める方向とは別に、そもそも待たずに済ませる設計もあります。 たとえばメモリスはAIボイスメモで、録音が終わってからAIが処理し、数分後に文字起こしと要約が完成します。 処理中は別の作業ができるため、待ち時間の長さが作業の流れを止めません。



