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2026年08月18日 21:30

パワーポーズ、提唱者自身が効果を否定するまでの6年間

執筆: Takumi(Memolith開発者)
メモリスメモリスによる要約
  • 2010年の原実験は42人。200人の追試ではホルモンと行動の効果が消え、残ったのは「力強く感じる」という主観だけだった
  • 2016年、筆頭著者カーニーが「効果は実在しないと考える。証拠は否定しようがない」と声明。分析の内幕も自ら開示した
  • 共著者カディは2018年に55研究の再分析で反論。著者間の決着はつかないまま、争点は主観的効果の解釈に絞られている

大事なプレゼンの前は、トイレの個室で両手を腰に当てて2分間立つといい。ワンダーウーマンのポーズである。この助言を、研修や自己啓発書やSNSで一度は見かけたことがあると思う。姿勢を変えるだけでホルモンが変わり、自信が湧き、面接の結果までついてくる。コストはゼロ。やらない理由がない、というわけだ。

この「パワーポーズ」の出どころをたどると、2010年の一本の論文に行き着く。被験者は42人。ポーズの時間は合計2分。それが2012年に世界的講演イベントTEDの壇上で紹介され、講演の再生回数は7,700万回を超えた。TED史上2番目に見られた講演として知られる数字である。

ここまでなら、よくある科学発の成功物語だ。奇妙なのはこの先である。2016年、この研究から最も遠くへ走って逃げたのは、ほかならぬ論文の筆頭著者だった。「私は『パワーポーズ』の効果が実在するとは考えていない」。自分の代表作を、本人が公式文書でそう書いたのである。しかも共著者は、今もそれに同意していない。

研究が生まれ、講演が世界を回り、追試が失敗し、著者たちが割れる。「再現性の危機」と呼ばれる現代科学の混乱の全行程が、この一件には6年間に凝縮されている。論文と声明の原文から、順番に読み直していく。

42人と2分間

2010年、コロンビア大学のダナ・カーニー、ハーバード大学のエイミー・カディ、同じくコロンビア大学のアンディ・ヤップの3人は、学術誌Psychological Scienceに一本の実験報告を載せた。問いはシンプルである。力のある人間が胸を張るのは分かっている。では逆に、胸を張れば力が湧くのか。体の姿勢が心の状態を作るという逆向きの因果、いわゆる「身体化」の検証だった。

手続きは細かく決まっている。被験者42人(女性26人・男性16人)は、「心電図の電極の位置がデータ収集に与える影響を調べる研究」だと説明される。本当の目的を隠すための作り話である。実験者は被験者の腕や脚に軽く触れて、体を2種類の姿勢のどちらかに整えた。脚を机に投げ出して両手を頭の後ろで組む、机に手をついて身を乗り出すといった、開いて大きい「ハイパワー」の姿勢か。腕を組み脚を閉じて縮こまる「ローパワー」の姿勢か。1つのポーズにつき1分、計2分。

そのあと被験者はギャンブルの課題を受ける。2ドルをもらい、そのまま持ち帰るか、サイコロを振って5割の確率で4ドルに増やす(外れれば没収)かを選ぶ。続けて「自分がどれくらい力強く、物事を仕切っている感じがするか」を4点満点で答える。さらにポーズの前後で唾液を採られ、2種類のホルモンが測られた。優位性や競争と結びつくテストステロンと、ストレスに反応して増えるコルチゾールである。

結果は、仮説の全面勝利に見えた。ハイパワー姿勢の群はテストステロンが上がり、ローパワー群は下がった。コルチゾールはちょうどその逆に動いた。ギャンブルでは、ハイパワー群の86.4%が賭けに出たのに対し、ローパワー群は60%。力強さの自己評定も2.57対1.83で、ハイパワー群がはっきり高い。4つの指標が、4つとも仮説どおりに動いたのである。

論文の要旨は、こう締めくくられている。「たった2つの1分間のポーズをとるだけで、人は力を身体化し、即座により力強くなれる。このことには、現実世界で実行可能な含意がある」。本文の末尾には、のちに講演で世界を回るフレーズの原型もある。力が要る場面で、人は「できるまで、できるふりをする(fake it 'til you make it)」ことができる、と。

42人という人数を、当時の水準で責めるのは少し酷だ。2010年前後の社会心理学では、この規模の実験はごく普通だった。ただ、この42人の上に、やがて7,700万回の再生が積み上がっていく。

講演だけが大きくなっていく

2012年6月、カディはエディンバラで開かれたTEDGlobalの壇上に立った。21分の講演の山場で、この実験が紹介される。講演でカディが挙げた数字は、テストステロンは「ハイパワーの人はおよそ20%増加、ローパワーの人はおよそ10%減少」、コルチゾールは「ハイパワーの人はおよそ25%減少、ローパワーの人はおよそ15%増加」。そして「体が心を変え、心が行動を変え、行動が結果を変える」と続けて、聴衆に講演史に残る助言を送った。次のストレスフルな評価の場面の前に、2分間だけ試してほしい。エレベーターで、トイレの個室で、扉を閉めた自分の机で。「なれるまで、なったふりをする (Fake it till you become it)」。

講演は爆発的に広まった。再生回数は2026年8月時点で7,722万回。長く「歴代1位のケン・ロビンソンに次ぐ2位」として紹介されてきた。2015年末にはカディの著書『Presence』が刊行され、ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに入った。企業研修が採用し、就活セミナーが教え、世界中の面接会場のトイレでワンダーウーマンが量産された。

科学の側から見ると、このときすでに奇妙なねじれが起きていた。講演と書籍が積み上げた聴衆は数千万人。その土台にある直接の証拠は、42人の実験一本のままだった。検証は、まだ始まってもいなかった。

200人でやり直す

最初の本格的な検証は、心理学の外からやって来た。チューリッヒ大学のエヴァ・ラネヒルら、経済学者を中心とする研究チームである。彼らは元実験の設計をなぞりながら、疑わしい穴を一つずつ塞いだ追試を組んだ。

まず人数を200人 (女性98人・男性102人)に増やした。元の約5倍で、元実験と同じ大きさの効果が本当にあるなら95%以上の確率で検出できる規模である。次に、実験者が結果に影響する経路を断った。元実験では、仮説を知っている実験者が被験者の体に触れてポーズを作っていた。追試では指示をすべて画面表示にし、実験者はどの被験者がどちらの条件かを知らないまま進めた。ポーズの時間は1ポーズ3分に延ばし、ギャンブル課題は1回きりではなく6回の選択に増やした。

2015年、結果が同じPsychological Scienceに載った。力強さの自己評定だけは、元実験と同じ方向に動いた。ハイパワー群の方が4点満点で平均0.245点高く、統計的にも意味のある差である。ポーズをとらせる操作そのものは、ちゃんと機能していたことになる。そして、それ以外のすべてが消えた。テストステロンは動かず(むしろハイパワー群の方が伸びが小さいという逆方向の傾向すらあった)、コルチゾールも動かず、リスクを取る行動も変わらず、追加で測った競争への参加意欲も変わらなかった。

ギャンブル課題でリスクを取った割合の比較。2010年の原実験(42人)ではハイパワー姿勢86.4%対ローパワー姿勢60.0%と大差がついたが、2015年の追試(200人)ではおよそ43%対46%で差が消えている

一本の追試の失敗は、それだけでは元の研究の死を意味しない。手続きの細部の違いが効いたのかもしれないし、どちらかの結果がたまたまなのかもしれない。ラネヒルらも論文では慎重に、「効果が出る条件を特定するにはさらなる研究が必要だ」と書くにとどめている。判定には、別の角度から切る道具が要った。

p曲線という検死

その道具を持ち込んだのが、ペンシルベニア大学のジョセフ・シモンズとユリ・シモンソンだった。2015年5月、二人は研究手法の監視で知られる自分たちのブログData Coladaに、「パワーポージング: 最も人気のあるTEDトークの背後にある証拠を再評価する」という記事を載せる。使ったのはp曲線(p-curve)という手法である。

仕組みを噛み砕くとこうなる。心理学の論文は伝統的に、「効果が本当は無いのに偶然この結果が出る確率」を表すp値が0.05を下回ったとき、「効果あり」と報告してきた。もし本物の効果が存在するなら、報告されるp値は0.01未満のようなずっと小さい値に偏るはずだ。逆に、効果が実在せず、分析のやり直しや都合のよい切り取り(いわゆるp-hacking)でぎりぎり0.05を下回らせた研究ばかりなら、p値は0.04から0.05の間に密集する。つまり、発表済みの「成功した」研究だけを集めても、p値の分布の形から、そこに本物の証拠が含まれるかを判定できる。これがp曲線である。

材料は、カーニーとカディの側が自分で用意していた。ラネヒルらの追試を受けて、原著者らは2015年、「効果を支持する研究は33本ある」という総説を発表していたのである。シモンズとシモンソンは、その33本をそのままp曲線にかけた。曲線は、本物の効果が持つ右肩上がりの形にならなかった。分布は、選択的な報告だけで説明できる形をしていた。二人の分析は査読を経て2017年5月、これも同じPsychological Scienceに掲載される。結論は一行に要約できる。この33本に、証拠としての価値は検出できない。

反論のために差し出された33本の目録が、そのまま検死の材料に変わった。この転換を誰よりも重く受け止めた人物が、原論文の中にいた。

筆頭著者は、こう書いた

2016年9月末、カリフォルニア大学バークレー校の教員ページに、2ページのPDFが置かれた。題は「私の『パワーポーズ』についての立場」。書いたのはダナ・カーニー、2010年論文の筆頭著者である。記者会見もプレスリリースもない、ただのPDFだった。その冒頭近くに、下線付きでこうある。「この2年あまりで証拠が蓄積されるにつれ、私の見解は証拠を反映して更新された。したがって、私は『パワーポーズ』の効果が実在するとは考えていない」。さらに踏み込んで、「パワーポーズの存在に反する証拠は、否定しようがない」とまで書く。

この文書の本当の価値は、結論ではなく、そのあとに続く「事実」と題された箇条書きにある。カーニーは、2010年の実験が内側でどう行われていたかを、一つずつ自己申告したのである。

いわく、データは実在する。ただしサンプルは極小で、「データは薄弱であり、効果は小さく、多くの場合かろうじて存在する程度」だった。被験者は一度に集めたのではなく、25人、10人、7人、5人と小分けに追加し、そのたびに結果を確認していた。望む結果が出た時点で募集を止められるこのやり方は、偶然の偏りを「効果」として拾いやすくする。今日ではp-hackingの典型例とされる手順だが、カーニーは当時の感覚をこう書いている。「当時、これはp-hackingには見えなかった。節約に見えた」。

続きもある。リスク課題の検定では、2通りの計算方法からp値が0.052と0.050の2つ出た。論文に載ったのは、慣例的でない方の、小さい方だった。力強さの自己評定は、実際には多くの質問を試し、「効いた」ものが選ばれていた。実験者は仮説を知っていた。そしてギャンブルに勝った被験者にはその場で賞金が伝えられており、勝利がテストステロンを上げることは1989年から知られている。つまり、看板だったホルモンの変化は、姿勢の効果ではなく「賭けに勝った効果」だった可能性がある。ハイパワー群ほど賭けに出た以上、勝者もハイパワー群に偏るからだ。

文書の末尾は、現在の立場の列挙で閉じられる。私はパワーポーズを研究していない。他の人にも、研究しないよう勧める。授業でももう教えていない。

ここまでの経緯を「捏造の告白」と読むなら、それは違う。小分けのデータ収集も、複数の指標から効いたものを選ぶことも、2010年当時の心理学ではごく普通に行われていた慣行で、それらが偽陽性を量産するという認識自体、2011年の論文でようやく広く共有されたものである。その認識を広めた論文の著者に、p曲線のシモンズが名を連ねているのは因縁めいている。カーニーの文書が異例なのは中身ではなく、順序だ。外部から追及される前に、筆頭著者本人が、自分の代表作の解体手順書を公開した。科学者が公の場で「自分は間違っていた」と言う場面は、教科書が期待させるほど多くない。まして相手が、7,700万回再生された看板研究であれば。

検証の総力戦と、人の側の代償

カーニーの声明は米NPRなど主要メディアで報じられ、パワーポーズは一夜にして再現性の危機の象徴になった。2017年には、学術誌Comprehensive Results in Social Psychologyがパワーポーズの検証特集号を組む。掲載された追試は7本、すべて事前登録付きである。事前登録とは、何をどう測りどう分析するかを実験の前に登録して固定する仕組みで、小分け収集も指標の選び直しも構造的にできなくなる。7本の結果は揃っていた。行動や生理指標への正の効果は、1本も出なかった。一方で、「力強く感じる」という自己申告だけは、ここでも繰り返し観測された。特集号の巻頭言には、カーニー自身も著者の一人として名を連ねている。

パワーポーズ研究の4つの効果が検証でどうなったかの一覧。2010年原実験では4指標すべて効果ありだったが、2015年の200人追試と2017年の事前登録追試7本ではテストステロン・コルチゾール・リスク行動の効果が消え、「力強く感じる」という主観だけが3つの検証すべてで残った

数字の決着が近づく一方で、人の側の物語は別の方向へ転がっていた。2017年10月、ニューヨーク・タイムズ・マガジンが長編記事「革命がエイミー・カディのもとへやって来たとき」を掲載する。記事が描くのは、方法論改革のうねりが、一人の研究者への集中砲火として着地するさまである。カディはこの時点で、テニュア(終身在職権)の審査に進まないままハーバード・ビジネススクールの職を離れていた。オンラインの批判は時に研究の中身を越えて人格に及び、その口調が特に女性研究者に対して過酷になっていないかという論争も、この記事をきっかけに広がった。

科学の自浄作用は、この6年間で確かに働いた。ただし、その刃が統計ではなく人に向かった局面があったことも、この物語の一部である。カーニーは静かなPDFで離脱し、カディは公開の法廷のような場所に立たされた。同じ論文の1番目と2番目の著者が、これほど対照的な場所に流れ着いた例はそう多くない。

反撃と、最後に残ったもの

カディは、降伏しなかった。2018年、統計の専門家らと組んで、シモンズとシモンソンへの反論をPsychological Scienceに載せる。武器は、相手と同じp曲線だった。

主張はこうだ。シモンズらがp曲線にかけた33本は、対象の切り取り方が狭すぎる。姿勢のフィードバックを扱う研究を集め直すと55本になり、その全体をp曲線にかけると、今度は証拠としての価値が検出される。とりわけ、感情や自己評価といった「感じ方」の指標群、中でも「力強く感じる」という効果(felt power)には明確な証拠がある。シモンズらの分析は、まさにこのfelt powerを対象から外していた、と。

奇妙なのは、この「最後に残った効果」の輪郭が、敵味方の全員の結果と矛盾しないことである。ラネヒルの追試でも、7本の事前登録追試でも、felt powerだけは一貫して観測されていた。2017年には、事前登録追試6本だけをベイズ統計の手法で統合し直した分析も、felt powerの実在を強く支持している。つまり争いの構図は、途中から静かに入れ替わっていた。ホルモンが変わり、行動が変わり、人生が変わるという2012年の看板は、もう誰も守っていない。守られているのは「ポーズをとると、力強く感じる」という、ずっと小さな主張である。

ただし、その小さな主張にも注釈がつく。2019年、アイオワ州立大学のマーカス・クレデが指摘したのは比較の向きだった。この分野の実験のほとんどは、胸を張るポーズと縮こまるポーズを比べていて、どちらでもない中立条件を置いていない。中立条件のある少数の研究で差を分解すると、効果の多くは「胸を張ると強く感じる」側ではなく、「縮こまると弱く感じる」側から来ている可能性がある。もしそうなら、実務への持ち帰りは「面接前にワンダーウーマンのポーズをとれ」ではなく、せいぜい「面接中にうつむいて縮こまるのはやめておけ」になる。姿勢について昔から言われてきた常識と、あまり変わらない。

カディとシモンズらの応酬は、どちらかの撤回では終わっていない。筆頭著者は効果を否定し、第二著者は限定付きで擁護する。2010年の論文は撤回されないまま、今も引用され続けている。決着として据わりが悪いと感じるなら、その据わりの悪さこそが、6年間が到達した現在地である。

拡散と訂正の速度

あらためて並べ直すと、非対称が一つ浮かび上がる。主張が広まった経路は、TEDの再生回数7,700万、ベストセラー、企業研修だった。訂正が通った経路は、査読論文と、大学の教員ページに置かれた2ページのPDFである。拡散は数千万人に届き、訂正がその何分の一に届いたかは、誰にも分からない。あなたが最近受けた研修の資料に、パワーポーズはまだ載っていないだろうか。

TEDの講演ページには、小さな痕跡が残っている。この講演は長らく「Your body language shapes who you are(ボディランゲージが、あなたを形づくる)」という題で流通してきた。現在の公式ページの題では、shapesの前に一語だけ挟み込まれている。may。形づくる「かもしれない」。ページには再現性論争についての注記も添えられた。7,700万回再生された断定が、一語の挿入で、そっと仮説に戻されていた。

それでも、この一件を「だから科学は信用できない」の実例として読むのは、たぶん逆である。42人の実験の誤りは、200人の追試と、33本のp曲線と、7本の事前登録追試によって、6年で特定された。筆頭著者は証拠に合わせて自説を捨て、解体の手順書まで公開した。似た経路をたどった「意志力は使うと減る」という理論の顛末と併せて読むと、間違い方ではなく間違いの直し方にこそ、この分野の10年の進歩が刻まれているのが分かる。

最後に残ったfelt powerには、実務的な含意が一つあると思う。全員の追試を生き延びたのは、行動でもホルモンでもなく「力強く感じる」という主観だった。プレゼンの前に2分のポーズをとれば、あなたはたぶん、実際に少し自信を感じる。その感覚は本物である。ただし追試が示す限り、その自信は行動も生理も変えない。手応えと結果は、別々の帳簿に記録される。プレゼンや会議の「うまくいった感」が、あとで記録を見返すと案外あてにならないのと同じ構図だ。感じたことは感じたこととして、起きたことは起きたこととして、別の場所に残しておく。42人の実験から7,700万回の再生が育つのを誰も止められなかった6年間から持ち帰れるのは、結局そういう地味な習慣なのだと思う。

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よくある質問

パワーポーズに効果はないと確定したのですか?

ホルモン(テストステロン・コルチゾール)や行動が変わるという主張は、200人の追試や7本の事前登録追試で再現されず、筆頭著者カーニーも2016年に効果を否定しました。一方で「自分が力強いと感じる」という主観的な効果は追試でも繰り返し観測されており、全否定でも全肯定でもない場所に現在地があります。

提唱者は自分の研究をどう説明したのですか?

筆頭著者のダナ・カーニーは2016年の声明で、被験者を小分けに追加しながら結果を確認していたこと、2つのp値のうち小さい方を報告したこと、複数の質問項目から効いたものを選んだことなどを自ら開示し、「効果は実在しないと考える」と述べました。当時の心理学では珍しくない慣行だったことも付記されています。

共著者のエイミー・カディは今も効果を主張しているのですか?

カディは2018年、55研究を対象にしたp曲線再分析で「姿勢のフィードバック効果、特に感じ方の指標には明確な証拠がある」と反論しました。ただしホルモンや行動への効果はもう主張しておらず、争点は「力強く感じる」という主観的効果の解釈に絞られています。

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