Siriの声、 iOS27で さらに カスタム可能に
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- 2026年08月20日:関連記事「Siri AI対応機種一覧、iPhoneは15 Pro以降が条件」への内部リンクを追加しました

- Siriの声調整、iOS27 beta5で全11音声に拡大と判明
- 対応は最新ハード限定、オンデバイス処理が前提条件に
- 音声UIが長時間の作業パートナーへ向かう設計変化の一端
Siriの声は、これまで選ぶだけのものだった。話す速さも抑揚も、決まった型を受け入れるしかなかった。ところがiOS 27では、その前提が崩れつつある。
米メディア9to5Macによると、iOS 27 beta 5でSiriの音声カスタマイズ機能がさらに拡張された。これまでのベータ版では、話す速さを調整する「Pace」と、感情表現の強さを調整する「Expressivity」の2つのスライダーは、新しく追加されたアメリカンアクセントの2音声だけが対象だった。それが今回、既存のアメリカン音声とブリティッシュアクセントの音声すべてに拡大され、合計11音声(アメリカン8種、ブリティッシュ4種)がPaceとExpressivityの調整に対応する。それぞれ5段階の設定が用意されており、設定アプリの「Siri」→「Voice」からスライダーを動かすだけで変更できるという。
ただし、この機能は誰の端末でも使えるわけではない。新しいSiriの音声は強力なオンデバイスモデルを利用しているとApple自身が説明しており、要求されるハードウェアはかなり新しい。対応するのはiPhone 17 Pro、iPhone 17 Air、iPad Pro(M4以降)、そしてM3チップ以降かつ12GB以上のRAMを積んだMacに限られる。Siri AI自体はiPhone 15 Pro以降で動作するが、それより古い端末では旧世代の音声合成しか使えない(対応機種の詳しい一覧はこちら)。Siri AIのベータ提供は年内に予定されているという。
音声アシスタントの「声」に、話す速さと感情の強さという2軸の調整項目が用意されたこと自体は、単なる嗜好設定の域を超えた話に見える。短い問いへの一問一答を想定していた時代の音声UIは、声の個性を作り込む必要が薄かった。だが議事録の読み上げや長い作業指示のやり取りのように、音声とのやり取りが長時間・継続的になるほど、聞き手の疲労や聞き取りやすさは無視できない要素になる。ペースを落とし抑揚を抑えた声で長文を聞くのと、感情豊かで速いテンポの声で同じ量を聞くのとでは、体感の負荷が変わる。今回の拡大が示しているのは、Appleが音声を「選ぶもの」から「用途に合わせて調律するもの」へ位置づけ直しつつあるという流れであり、これは音声を介した作業支援全般に波及しうる設計思想の転換だと見てよい。
一方で見過ごせないのが、この調整機能がオンデバイス処理を前提にしている点である。高品質な音声合成をクラウドに頼らずその場で生成するには、相応の計算資源が要る。だからこそ対応機種がiPhone 17 Pro/AirやM4 iPad Proといった最新ラインに絞られ、Siri AI自体は使えても音声合成だけは旧世代のまま、という段階的な体験がしばらく続くことになる。音声アシスタントの高度化が、実質的には最新ハードウェアを持つユーザーから先に恩恵を受ける構図であり、この分断は今後リリースされる音声関連機能全般でも繰り返される可能性が高い。買い替えサイクルと機能提供のタイミングがずれる以上、「発表された機能がいつ自分の端末で使えるか」を機種要件込みで確認する習慣は、音声AI周りのニュースを追ううえで今後も欠かせない視点になる。
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