- Android版アプリの解析でAskPhotosのAIエージェント化コードを確認
- カレンダー登録・画面操作・顔の命名を会話で指示可能に
- 検索から実行への移行は音声記録の整理にも波及する
Googleフォトに搭載されている「Ask Photos(フォトに相談)」が、近くAIエージェントとして動くようになる可能性が浮上した。Google製品の新機能を継続的に追いかけているブログ「Jetstream」が、Android版Googleフォトアプリ v7.970059956のアップデートファイルを解析し、この点を報じている(Jetstreamの記事)。
「Ask Photos」はもともと、Google AI「Gemini」と統合された機能で、「去年の夏に撮った海の写真」のような曖昧な言葉で写真を探せる検索機能だった。今回見つかったのは、その先の段階にあたるコードだ。正式リリース前のアプリファイルに含まれる文字列を調べる手法のため、まだ開発段階の情報であり、実際に搭載されるかは確定していない。
見つかったコードから見込まれる機能は大きく3つある。1つ目は、写真やスクリーンショットに写った予定を「Googleカレンダー」に繰り返し登録する機能で、毎日・毎週・毎月・毎年といった頻度を指定できる。2つ目は、「お気に入りを見せて」「ゴミ箱を開いて」のような話しかけだけで、アプリ内の該当ページを直接開く機能だ。3つ目は、「この人の名前を設定して」という指示で、写真に写る人物の顔グループに名前を付けられるようにする機能である。
これまでの「Ask Photos」は、探す作業を助ける道具だった。今回のアップデートが実現すれば、探した結果を受けて操作まで実行する道具に変わる。会議の議事録を検索するだけでなく、そこから次の予定を登録するところまでを一つの会話で済ませられるようになる、というのが利用者にとっての変化の中身だ。写真の整理やスケジュール管理に日々時間を取られている人ほど、恩恵は大きい。
この変化が投げかけている論点は、検索の精度ではなく実行権限の設計にある。写真を探すだけの機能が誤答しても被害は小さいが、カレンダーへの繰り返し登録や顔への命名は、後から見返さないと気づきにくい形でデータを書き換える操作だ。実装するなら、AIが実行した操作を一覧で振り返れる仕組みと、取り消しやすい設計を機能の一部として最初から組み込むべきだ。検索から実行へと役割が広がるほど、誤りの発見が遅れやすくなるためである。
もう一つの論点は、この動きが写真アプリに限った話ではないという点にある。会話で目的の画面や情報にたどり着く体験は、Androidの「Geminiに相談」のような他機能でもすでに進んでいる(関連記事: Androidに「Geminiに相談」登場)。写真、音声、文書といった記録の種類を問わず、探す道具は実行する道具へと変わっていく。この流れを前提にするなら、記録を溜め込む段階の設計こそ軽視すべきではない。あとからAIに探させ、動かしてもらう前提に立つなら、録音や撮影の時点で内容が検索・実行しやすい形に整理されているかどうかが、体験の質を左右することになる。



