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2026年08月12日 07:05

Pixel 11発表、録音・AI機能に注目

執筆: Takumi(Memolith開発者)
メモリスメモリスによる要約
  • 8月12日、Googleが米ニューヨークでPixel 11・Pro・Pro XL・Pro Fold・Watch 5を正式発表
  • 音声AIの目玉は「その場で」処理するRambler・Live Translate・手話文字化で、録音アプリ自体の更新ではなかった
  • 録音後にまとめて処理するAIボイスメモとは、そもそも解決している場面が違う

Googleは2026年8月12日、米ニューヨークで開催した「Made by Google」イベントでPixel 11シリーズを正式発表した。ラインナップはPixel 11・Pixel 11 Pro・Pixel 11 Pro XL・Pixel 11 Pro Fold・Pixel Watch 5の5機種で、紛失防止タグ「Pixel Tag」も新たに加わった。Pixel 11・Pro・Pro XLとWatch 5は8月20日発売、折りたたみのPro Foldのみ10月発売と、発売時期が分かれる(Google公式のまとめ記事)。

発表前は「録音・文字起こしまわりのAI機能がどう強化されるか」に注目が集まっていたが、蓋を開けてみると、音声AIの目玉はボイスレコーダーやCall Notes(通話の自動文字起こし・要約機能)のような「録音してあとから処理する」機能の強化ではなかった。Googleが前面に押し出したのは、いずれも「その場で」動くタイプの機能だ。

まず「Rambler」は、キーボードアプリ「Gboard」に載ったGemini搭載の音声入力機能だ。話し言葉特有の「えーと」「あの」といったつなぎ言葉を自動で取り除き、話した内容をその場で簡潔な文章にまとめてくれる。次に「Live Translate」は、通話だけでなくYouTube動画やポッドキャストなどの音声・映像コンテンツにも対応範囲を広げ、再生中の音声をリアルタイムで自国語に翻訳・字幕化する。処理はGoogleのチップ「Tensor G6」を使って端末内(オンデバイス)で完結する設計だという。さらに手話を文字に変換する「サインからテキストへ」機能も加わり、Google DeepMindが開発した手話認識モデルを使って、手話を使う人がその場でテキストとして意思を伝えられるようにする。

この3つに共通するのは、いずれも「今この瞬間」の会話・入力・映像を処理する機能だという点だ。裏を返せば、今回の発表で目立ったのは、会議や思いつきを録音し、あとからまとめて文字起こし・要約する使い方に向けた機能ではなかった。少なくとも公式発表で柱として扱われたのはRambler・Live Translate・サインからテキストへの3つで、録音アプリそのものへの新機能追加は取り上げられていない。

ここに、メモリスのようなAIボイスメモアプリとの立ち位置の違いがはっきり出る。メモリスは会議中にその場で字幕を出したり、話した内容をリアルタイムで翻訳したりする製品ではない。仕組みはむしろ逆で、まず録音する、それをAIに渡す、数分後に文字起こしと要約が仕上がって届く、という「録音後にまとめて処理する」設計だ。この違いは単なる機能の有無ではなく、想定している場面の違いから来ている。RamblerやLive Translateが解決するのは「今、この会話を成立させたい」という場面であり、対してメモリスが解決するのは「今は記録だけしておいて、あとで内容を整理したい」という場面だ。会議の議事録も、移動中に思いついたアイデアも、作業中の独り言のようなメモも、録音さえしておけば同じ流れで文字起こし・要約に変わる。

もう一つの違いは、機能が特定の端末に紐づくかどうかだ。RamblerとLive Translateの高速処理は、Pixel 11に載ったTensor G6という専用チップの性能が前提になっている。一方でメモリスのようなアプリは、iPhoneでもAndroidでも、手元のスマホがすでに1台あれば追加のハードウェアなしに使い始められる。新しいPixelに買い替えるかどうかを考える前に、まず「自分が録音したものを、誰が・いつ・どこで処理してくれるのか」という設計の違いを見ておくと、今回の発表内容がどちらの場面に効くのかを判断しやすくなる。

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