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2026年08月10日 12:30

業務効率に不満6割、会議のムダが改善進まぬ一因

執筆: Takumi(Memolith開発者)
メモリスメモリスによる要約
  • 勤務先の業務効率に不満60.0%・改善進まず60.7%、実態調査で判明
  • 改善したい業務は会議27.7%・資料作成26.7%が上位
  • 改善停滞の最大要因は「誰が進めるか不明確」27.0%

働き方は変わったはずなのに、なぜ会議のあとの気だるさは変わらないのだろう。そう感じたことがある人は、少なくないはずだ。

アスノシステム株式会社が会社員・役員・経営者300名を対象に実施した「仕事の生産性向上・業務改善に関する実態調査2026」(アスノシステム株式会社調べ)によると、勤務先の業務効率に「あまり満足していない」「まったく満足していない」と答えた人は合計60.0%にのぼった。実際に業務改善が進んでいると感じるかという問いにも、「あまり感じない」「まったく感じない」を合わせて60.7%が否定的に答えている。改善したい業務を尋ねた設問では「会議」が27.7%で最多、次いで「資料作成」が26.7%だった(アスノシステムの調査結果)。

会議と資料作成が上位に並ぶのは、偶然ではないだろう。議事録を取りながら発言を聞き、終わったあとに要点をまとめ直し、関係者に共有する――この一連の作業は、多くの職場で「誰か一人が持ち帰って処理する」形のまま残っている。効率化の議論が「システム・ツールの導入」(15.3%)や「生成AIの活用」(14.7%)に向かいがちな一方、実際に最も支持を集めたのは「業務フローの見直し」(23.3%)だった。つまり読者の多くが感じている不満は、道具が足りないことよりも、プロセスの持ち主が曖昧なまま放置されていることに起因している可能性が高い。

この調査でもう一つ目を引くのは、業務改善が進まない理由の1位が「誰が改善を進めるのか明確でない」(27.0%)だったことだ。次点の「日々の業務が忙しく、改善に取り組む時間がない」(26.0%)とほぼ同率であり、この二つはおそらく別の問題ではない。担当が決まっていない仕事は誰の「業務」にもならないから、忙しさを理由に後回しにされやすい。逆に言えば、担当を明確にしなくても自動的に前へ進む仕組みを作れれば、「時間がない」という言い訳の効力そのものが弱まるはずだ。

会議の議事録作成は、この理屈がそのまま試しやすい対象になる。録音を人が聞き直して清書する運用では、清書担当という「持ち帰る人」が固定されるか、持ち回りで負担が分散するかのどちらかになりやすく、どちらの形でも「誰がやるか」が毎回交渉の対象になり続ける。録音をアプリに渡すだけでAIが数分後に議事録を仕上げる仕組みを組み込めば、この交渉自体が発生しなくなる。議事録アプリの設計では、機能をどれだけ足すかより「誰の仕事にもしない」仕組みにできるかどうかが、利用が定着するかどうかの分かれ目になりやすい。

もちろん、ツールが担当の空白を埋めたからといって、業務改善そのものが自動で進むわけではない。業務フローの見直しや現場の意見反映(調査では24.7%が課題として挙げている)は、結局は人が判断し続ける必要がある。だが「誰の仕事でもない」状態のまま停滞している業務を先に減らしておくことは、限られた改善の時間と担当者の労力を、本当に判断が必要な部分へ振り向けるための前提条件になる。60%という不満の数字は、改善すべき対象の多さそのものではなく、改善に着手する前の“持ち帰り係探し”に体力を使い切っている職場の姿を映しているのかもしれない。

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