
- 文字起こしできる拡張子は決まっており、対応表と照合すればすぐ判断できます。
- movやwma等の非対応形式は、無料の変換ソフトでmp4やmp3に変換すれば使えます。
- メモリスの対応形式はm4a・mp3・webm・mp4・wav・mpga・mpegの7種類です。
スマホのボイスメモはm4a、会議の録画はmp4、古いICレコーダーの録音はwav。手元にある音声・動画ファイルの拡張子を、これまで意識したことはあるだろうか。
ほとんどの人にとって、これは無縁の話だったはずだ。ところが、その録音をAIで文字起こししようとした瞬間、この地味な三文字が急に主役に躍り出る。ファイルを選んでアップロードしたのに、処理が始まらない。エラーメッセージすら出ない、ただの無反応。「AIの精度が足りないのだろうか」と疑いたくなる場面だが、実は答えはもっと手前にある。
多くの場合、つまずいているのはAIの実力ではなく、ファイルの拡張子だ。 対応していない形式のまま渡していただけ、というケースが実際には少なくない。
この記事は、音声・動画ファイルの拡張子ごとに「そのまま使えるか」「変換が必要か」を一覧で整理する。結論から言えば、拡張子さえ分かれば大半は解決する。
文字起こしでまずつまずくのは、精度ではなく「拡張子」
音声ファイルの文字起こしについて調べると、精度や対応言語の話ばかりが目に入る。もっともな話ではある。ただ、実際にAIツールへファイルを渡してみて最初に立ちはだかる壁は、たいてい精度より手前にある。「そのファイル、読み込めますか」という一点だ。
理由は単純だ。録音・録画に使うデバイスやアプリによって、書き出される拡張子がばらばらだから。iPhoneのボイスメモはm4a、ICレコーダーの多くはmp3かwav、Web会議の録画はmp4、ブラウザ経由の録音サービスはwebmになることもある。同じ「録音した音声」でも、生まれる場所によって姿が違う。
文字起こしAIは、この拡張子ごとに「読める」「読めない」がはっきり分かれている。読めない形式を渡すと、多くのツールは静かに失敗する。原因が拡張子だと分かっていれば数十秒で解決するのに、精度や通信環境を疑って時間を溶かす人は多い。
メモリスが対応する音声・動画ファイル形式一覧
まずは判断材料を先に出す。メモリスが対応する拡張子は、次の7つだ(2026年8月時点)。
| 拡張子 | 種別 | メモリスでの対応 | 主な用途・由来 |
|---|---|---|---|
| .m4a | 音声 | ○ | iPhoneボイスメモの標準形式 |
| .mp3 | 音声 | ○ | ICレコーダー・PC録音の定番 |
| .wav | 音声 | ○ | 無圧縮・高音質、ファイルサイズは大きめ |
| .mp4 | 動画 | ○ | スマホ動画・Web会議の録画(音声トラックを読み取る) |
| .webm | 音声・動画 | ○ | ブラウザ経由の録音・録画 |
| .mpga | 音声 | ○ | MPEG方式の音声データ |
| .mpeg | 動画・音声 | ○ | MPEG規格の総称的な拡張子 |
| .mov | 動画 | ×(要変換) | iPhoneの動画で使われることがある |
| .wma | 音声 | ×(要変換) | 古いWindowsの録音アプリ |
| .3gp・.amr | 音声 | ×(要変換) | 一部のAndroid機種・古いICレコーダー |
| .flac・.ogg | 音声 | ×(要変換) | 高音質配信・一部の録音ソフト |
○がついた7形式は、そのままアップロードすれば処理が始まる。×がついた形式は、このあと説明する方法で変換してから渡す必要がある。
※対応可否はメモリス(2026年8月時点)を基準にしている。他のAI文字起こしツールは対応状況が異なる場合があるため、利用前に各公式サイトで確認してほしい。
形式別に見る、それぞれの正体
一覧表だけでは実感が湧きにくいので、代表的な形式がどこから来るのかも押さえておく。
- m4a:iPhoneの「ボイスメモ」アプリが標準で書き出す形式。Androidの録音アプリでも採用されていることが多い。
- mp3:もっとも汎用性が高い音声形式。ICレコーダー、PCの録音ソフト、多くの配信サービスがこの形式を使う。
- wav:無圧縮の音声形式で、音質は高いがファイルサイズが大きい。プロ用の録音機材で使われることがある。
- mp4:動画ファイルの代表的な拡張子。Zoom・Teams等のWeb会議の録画や、スマホで撮った動画がここに当たる。文字起こしAIは、この中の音声トラックだけを読み取っている。
- webm:Webブラウザ経由の録音・録画ツールが書き出すことがある形式。
- mpga・mpeg:単体で目にする機会は少ないが、MPEG方式の音声・動画データを表す拡張子として対応形式に含まれている。
対応表に無い形式だった場合の変換方法
手元のファイルが対応表の7つに入っていなかったら、そこで諦める必要はない。無料のツールで変換すれば、そのまま使える形式に変えられる。
iPhoneの動画(mov)を変換する
iPhoneで撮った動画は、共有の仕方によって、mp4になったりmov形式のまま渡ったりする。mp4ならそのままアップロードできるが、movは対応形式に含まれないため、そのままでは読み込めない。
対処は難しくない。無料の動画変換ソフトや、スマホの動画編集アプリの書き出し機能で、mp4形式に変換すればいい。まずはそのままアップロードしてみて、うまくいかなかったときだけ変換する、という順番で十分だ。
古いWindows録音・Android録音(wma・3gp・amr)を変換する
Windows 10の「ボイスレコーダー」アプリはm4a形式で録音するが、それより前のWindows標準の録音機能はwma形式で保存されることがある。後継のWindows 11「サウンドレコーダー」はm4a・mp3・wma・flac・wavから保存形式を選べるようになっており、知らずにwmaやflacを選んでいると同じ壁に当たる。Androidの録音アプリも、機種や設定によってはm4aやmp3ではなく3gpやamrという形式で保存される場合がある。いずれも対応表には入っていないため、変換が必要だ。
無料ソフト「VLC」でまとめて変換する
こうした非対応形式をまとめて解決できるのが、VLC(無料で使える動画・音声プレーヤー、Windows・Mac両対応)だ。Windows版の手順は次の通り。
- VLCを起動し、「メディア」メニューから「変換/保存」を選ぶ
- 「ファイル」タブで、変換したい動画・音声ファイルを追加する
- 「プロファイル」で書き出し形式を選ぶ。音声だけならMP3系、動画ならMP4系のプロファイルを選択する
- 保存先を指定して「開始」を押すと、変換が始まる
Macでは同じ機能が「ファイル」メニューの「変換/ストリーミング」にある。メニューの名前は違っても、ファイルを選んでMP4やMP3のプロファイルを指定するという流れは共通だ。
オンラインの変換サービスも存在するが、会議や商談の録音・録画は内容に機密が含まれることが多い。ファイルを外部サーバーへアップロードする方式のオンライン変換より、PCにインストールして手元で完結するVLCのようなソフトの方が、扱いに気をつかう音声・動画には向いている。
よくある勘違い:音声入力アプリでは録音済みファイルを変換できない
「拡張子の変換」と混同されやすいのが、GoogleドキュメントやWordの「音声入力」機能だ。これらはマイクにその場で話しかける前提の機能で、保存済みの音声ファイルをアップロードして一括変換する用途には対応していない。録音済みのファイルを渡したいなら、ファイルをアップロードできるAIツールを使う必要がある。
Wordには例外的に、録音ファイルをアップロードできる「トランスクリプト」という機能もある。Web版中心・月300分までという制約つきだが、Word完結にこだわりたい場合はWordで文字起こしする方法|録音ファイルの限界とAIでの代替で条件を確認してから使ってほしい。
形式を確認したら、あとはアプリに渡すだけ
対応形式かどうかさえ確認できれば、残りの作業はシンプルだ。
メモリスアプリを開き、対応形式になった音声・動画ファイルをカメラロールやファイルから選んでインポートする。メモリスの処理はリアルタイムではない。渡したあとにAIが処理を始め、数分後に文字起こしと要約が仕上がる。話しながらその場で字幕が出る機能ではなく、「渡して、待って、受け取る」という設計だ。
料金は登録後の無料トライアル(3回の文字起こし・要約作成+Ask Memolith)から試せる。継続利用ならエリート(830円/月・月20回)かエグゼクティブ(1,380円/月・月50回)を選べる。エンジンはGPT-4o Transcribe(従来より高精度な音声認識モデル)で、使うほど固有名詞や専門用語を学習して精度が上がっていく。AI処理が完了すると音声データは即時自動で削除されるため、機密を含む録音・録画でも扱いやすい。
動画ファイル(mp4)を渡した場合は、文字起こしだけでなく要約まで数分で得られる。1時間の会議動画を見返す時間を、要約を読む数分に置き換えられる効果については動画文字起こしAI|要約まで数分で終わる方法で詳しく解説している。スマホのボイスメモやICレコーダーでの録音そのもののコツは録音の文字起こしを最速に|ボイスメモ・ICレコーダーをAIでテキスト化にまとめた。
経験談:非対応形式に気づかず、変換だけで午後が溶けた日
以前、古いICレコーダーで録った打ち合わせの音声を文字起こしにかけようとして、まったく処理が進まなかったことがある。ファイルは確かにアップロードできている。なのに、いつまで経っても結果が出てこない。通信の問題だろうと思っていた。 Wi-Fiを疑い、アプリを再起動し、それでも変わらなかった。
原因は拡張子だった。そのICレコーダーは古いモデルで、保存形式がwmaだったのだ。対応形式の一覧を見返して、ようやく気づいた。気づいてしまえば、解決はあっけなかった。無料の変換ソフトでmp3に書き出し、渡し直しただけで、数分後には文字起こしが終わっていた。原因の見当違いで浪費した時間の方が、変換にかかった時間よりずっと長かった。
この経験から、いまは新しい録音デバイスを使うたびに、まず拡張子を確認する癖がついた。地味な確認だが、あとから疑心暗鬼になって時間を溶かすよりずっと早い。
まとめ
- 音声・動画ファイルの文字起こしでまずつまずくのは、精度ではなく拡張子
- メモリスの対応形式はm4a・mp3・webm・mp4・wav・mpga・mpegの7つ
- 非対応形式(mov・wma・3gp・amr・flac・oggなど)は、VLCなど無料ソフトで変換すれば使える
- Googleドキュメントの音声入力は録音済みファイルの一括変換には対応していない
- 形式さえ整えば、あとはアプリに渡して数分待つだけ
手元のファイルの拡張子を確認したら、次はそのまま試してみてほしい。対応形式なら、変換に悩む必要すらない。メモリスの無料トライアルなら、手元の音声・動画ファイル1本で、形式の壁を越えた先の文字起こしと要約をそのまま体験できる。
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よくある質問
音声ファイルなら、 拡張子を気に せずどれでも 文字起こしできますか?
できません。文字起こしAIが読み込める拡張子は決まっており、対応していない形式は事前に変換が必要です。メモリスの場合はm4a・mp3・webm・mp4・wav・mpga・mpegの7形式に対応しており、これ以外(mov・wma・3gp・flac・oggなど)はアップロード前に変換します。
iPhoneで 撮った動画(mov)は そのまま 文字起こしできますか?
共有の仕方によっては動画がmov形式のまま渡ることがあり、この場合は対応形式に含まれないため読み込めません。無料の変換ソフトでmp4に変換すれば、そのままアップロードして文字起こしできます。まずはそのままアップロードしてみて、うまくいかない場合だけ変換すると手間が省けます。
非対応形式の ファイルは、 どうやって 変換すればいいですか?
Windowsなら、VLC(無料で使える動画・音声プレーヤー)の「メディア」メニューから「変換/保存」を選び、変換したいファイルを追加して書き出し形式(プロファイル)でMP4やMP3を選ぶだけで変換できます。Macでは同じ機能が「ファイル」メニューの「変換/ストリーミング」にあります。機密を含む音声・動画は、内容が外部サーバーへ送られるオンライン変換サービスより、PCにインストールして使うVLCのようなソフトの方が安心です。
Googleドキュメントの 音声入力で、 録音済みの 音声データを 文字起こしできますか?
できません。Googleドキュメントの音声入力はマイクにその場で話す前提の機能で、保存済みの音声ファイルをアップロードして一括変換する機能は備わっていません。録音済みのデータを処理したい場合は、音声ファイルをアップロードできるAIツールを使う必要があります。
Androidの 録音アプリで 録った 音声は 文字起こしできますか?
多くはm4aやmp3で保存されるため、そのまま文字起こしできます。ただし機種や設定によっては3gpやamrという形式で保存されることがあり、この場合は対応形式に変換してから使う必要があります。