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2026年09月03日 13:22

Geminiカスタム指示、GmailやDriveにも拡大

執筆: Takumi(Memolith開発者)
メモリスメモリスによる要約
  • Geminiの好み設定機能がGmail・Sheets・Slidesにも拡大
  • Docsに続き複数アプリで応答の口調・書式を統一できる
  • 9月2日から最大15日かけ段階的に展開

Googleは2026年9月2日、Google Workspace版Geminiの「カスタム指示」機能の対応範囲を拡大したと発表した。

カスタム指示とは、応答の口調・トーン・書式についての好みをあらかじめ登録しておき、以後の会話で毎回同じ指示を繰り返さずに済む機能である。今年初めにGoogle Docsで先行導入されており、今回はDriveの「Ask Gemini」、Chatの「Ask Gemini」、Slides・Sheets・Gmailのサイドパネルへと対象が広がった。展開はRapid ReleaseとScheduled Releaseの両ドメイン向けに9月2日から始まっているが、機能が実際に見えるようになるまで最大15日かかるとGoogleは説明している。

議事録の要約フォーマットや報告書の文体を毎回指定し直しているユーザーにとっては、地味に効く改善になる。保存した指示はどのGemini in Workspace画面からでも宣言でき、Workspace全体の応答に反映される。会議メモの整形をGeminiに頼っている場面では、こうした好みの登録をメモリス(AIボイスメモアプリ)の要約と役割分担させる手もある。メモリスは録音を終えたあとにAIが処理し、数分で文字起こしと要約を届ける仕組みなので、Gemini側の指示登録とは競合せず、録音の一次処理と文書化の後工程を分けて考えられる。

この一元化には注意も要る。指示は特定のアプリだけでなくWorkspace全体の応答に及ぶため、Gmail用に決めたつもりの口調がSheetsやSlidesの出力にまで漏れ出す可能性がある。Googleは保存済みの指示をPersonalization Setttingタブで一括管理できるとしており、この管理画面を定期的に見直す運用が要る。便利さの裏返しとして、過去に登録した指示を忘れたまま放置すると、意図しない文脈で古い好みが効き続けるという事態が起こりうる。

これとは別に、組織としての統制の欠如も見過ごせない論点である。Googleはこの機能について管理者向けの管理コントロールが用意されていないとしており、誰がどんな指示を登録しているかを管理者側が把握・統制する手段は用意されていない。チームで報告書や要約の書式を揃えたい場合、個々人のカスタム指示任せにするのではなく、テンプレートの共有や表記ルールの明文化など、個人設定に依存しない標準化の仕組みを別途持つ必要がある。加えて機能表示までに最大15日という段階的展開の幅があるため、同じ部署内でも使える人と使えない人が当面混在する。全員が同じ体験を得られる前提で運用ルールを組むと、展開の遅れているメンバーだけが取り残される。要約のテンプレート化を進める動き自体は他社ツールでも見られ、LINE WORKS AiNoteのようにテンプレート機能で書式を固定するアプローチもある。個人の好み設定と組織のテンプレートは、どちらか一方で足りるものではなく、目的に応じて使い分けるのが妥当だろう。

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