議事録の書き方と基本ルール!作成時間を半分にするプロのコツ
「会議が終わった後の議事録作成、正直憂鬱だな……」 「一生懸命書いたのに、『で、結局何が決まったの?』と上司に言われてしまった」
あなたもこんな経験はありませんか?
かつて私も、1時間の会議の議事録作成に2時間以上かけていた時期がありました。ICレコーダーの音声を何度も聞き直し、一言一句漏らさぬよう必死にタイプしていたのです。しかし、それは「議事録」ではなく単なる「文字起こし」でした。
議事録には、明確な「型」と「ルール」があります。ここを押さえるだけで、作成時間は劇的に短くなり、かつ「仕事ができる」と評価されるようになります。
本記事では、数多くのプロジェクトで揉まれてたどり着いた、本当に役立つ議事録の書き方とルールを解説します。今日から使える実践的なテクニックを持ち帰ってください。
議事録の「目的」を履き違えてはいけない
書き方のテクニックに入る前に、最も重要なルールをお伝えします。それは、「何のために書くのか」を明確にすることです。
多くの人が「会議の内容を記録すること」を目的にしがちですが、それは手段に過ぎません。ビジネスにおける議事録の真の目的は以下の2点です。
- 決定事項の証拠を残す(言った・言わないの防止)
- 次のアクション(To Do)を明確にし、人を動かす
読み手(上司や関係者・クライアント)は、あなたの美しい文章を読みたいわけではありません。「何が決まり、誰がいつまでに何をすべきか」を瞬時に把握したいのです。
評価される議事録の基本構成(フォーマット)
読みやすい議事録には共通のフォーマットがあります。以下の項目は必須です。
- 会議名・日時・場所
- 参加者(欠席者も含む)
- 議題(アジェンダ)
- 決定事項(★最重要)
- 未決事項・持ち越し課題
- Next Action(誰が・何を・いつまでに)(★最重要)
- 補足・議論の経緯
特に重要なのは「決定事項」と「Next Action」です。これらを冒頭に配置するのが、現代のビジネスシーンにおける鉄則です。
議事録作成における3つの鉄則ルール
質の高い議事録を速く書くために、私が徹底している3つのルールがあります。
1. 「発言録」ではなく「要約録」にする
初心者が陥る最大のミスが、発言順に会話を記録する「時系列形式」です。
-
NG例(時系列):
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Aさん:予算についてですが、50万円で足りるでしょうか。
-
Bさん:厳しいですね。前回の実績を見ると60万円は必要です。
-
Aさん:では60万円で申請しますか?
-
C部長:いや、まずは予備費を含めて70万円で出してみよう。
-
OK例(要約・トピック別):
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【決定事項】 予算申請額は70万円とする(予備費含む)。
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(経緯) 当初50万円案が出たが、過去実績(60万円)を考慮し、部長判断で増額決定。
読む人は「結論」を知りたがっています。議論のプロセスが必要な場合でも、まずは結論を書き、その後に「経緯」として要約を添えるスタイルに切り替えましょう。これだけで読む時間が数分の一になります。
2. 事実(Fact)と意見(Opinion)を分ける
会議では、事実と個人の感想が入り乱れます。これを混同して書くと、誤解を招く危険な議事録になります。
- 事実: 「売上が昨年対比90%で着地した」
- 意見: 「売上は低迷しており、対策が必要だという意見が出た」
私はいつも、メモを取る段階で記号を使い分けています。
F= Fact(数値、確定した事実)O= Opinion(誰かの意見、提案)!= Decision(決定事項)
こうすることで、後でまとめる際に脳のメモリを使わずに整理できます。
3. 「5W1H」を具体的に埋める
特に「Next Action(タスク)」において、曖昧さは敵です。
- ×:来週までに資料を作る。
- ○:佐藤さんは、1/30(金)までに、競合調査資料をTeamsで共有する。
「誰が(Who)」「いつまでに(When)」が抜けていると、そのタスクは必ず宙に浮きます。議事録担当者の役割は、会議中にこれらが曖昧だった場合、「期限はいつに設定しましょうか?」とその場で確認し、明文化することです。
作成時間を半分にする「事前準備」の魔術
ここからは、私が実際に現場で行っている「時短テクニック」を紹介します。実は、議事録の品質の8割は会議が始まる前に決まっています。
会議前に「骨子」を作っておく
真っ白な画面で会議に臨んではいけません。会議のアジェンダ(議題)が共有された時点で、議事録のフォーマットを作成し、埋められる部分はすべて埋めておきます。
さらに、「予想される決定事項」まで下書きしてしまうこともあります。
例えば、定例会議なら「進捗報告:異常なし」「課題:特になし」と書いておくのです。もし問題があれば書き直せばいいだけですし、問題なければそのまま使えます。この「予測」があるだけで、聞き取るべきポイントが明確になり、心理的余裕が生まれます。
会議中の「確認」が最強の武器
会議が終わってから「あれ、この結論どうなったんだっけ?」と録音を聞き返す時間が、最も無駄な時間です。
私は、議論が錯綜した時や結論が出た瞬間に、あえて会議を止めてこう発言します。
「今の決定事項は『A案を採用、ただし予算は再検討』という認識で合意でしょうか?議事録に残しますので確認させてください」
この一言には絶大な効果があります。
- 参加者全員の認識ズレを防げる。
- その場で文章が確定するので、後で推敲する必要がない。
- 「しっかり進行管理している」という信頼(Authority)が得られる。
議事録担当者は、単なる記録係ではなく「合意形成のコントローラー」なのです。
まとめ:議事録はあなたのビジネススキルを証明する
議事録の書き方とルールについて解説しました。
- 目的: 証拠残しとアクションの明確化
- 構成: 決定事項とNext Actionを最優先
- コツ: 時系列ではなくトピック別に要約する
- 準備: 会議前に骨子を作り、会議中に合意を確認する
議事録は、新人がやらされる雑用ではありません。「情報を整理し、チームをゴールへ導く」という、極めて高度なビジネススキルが凝縮されたアウトプットです。
まずは次回の会議で、「決定事項と期限(いつまでに誰が)」だけは絶対に漏らさないことから始めてみてください。あなたの議事録が、チームの生産性を変えるはずです。
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