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2026年01月26日

インタビュー文字起こしはAIで時短!精度を劇的に高める録音と編集のコツ

「1時間のインタビュー音源、文字起こしが終わる頃には半日過ぎていた……」

ライターや広報、研究職の方なら、誰もがこの「文字起こし地獄」を経験したことがあるはずです。何度も巻き戻し、聞き取れない言葉に悩み、肩は凝り固まる。その時間は、本来もっとクリエイティブな執筆や分析に使うべき貴重なリソースです。

私はこれまで数百件以上の取材を行ってきましたが、現在は「AI文字起こし」+「人間の手直し」というフローを確立し、作業時間を従来の3分の1以下に短縮しています。

しかし、単に「AIツールに音源を投げれば終わり」ではありません。AIは魔法ではなく、使い手次第でその精度は天と地ほどの差が出ます。

この記事では、表面的なツールの紹介だけでなく、「AIの認識率を極限まで高める現場のテクニック」「プロ品質に仕上げるための編集フロー」を、実体験に基づいて解説します。

そもそもAI文字起こしは実務で使えるのか?

結論から言えば、「条件さえ整えれば、劇的に使える」です。

数年前までの音声認識は「てにをは」が滅茶苦茶で、結局すべて打ち直すことも珍しくありませんでした。しかし、OpenAIのWhisperをはじめとする近年のモデルは、文脈を理解し、専門用語さえも学習によってカバーするレベルに達しています。

AIが得意なこと・苦手なこと

私の実務経験から感じる、AIの現状の能力値は以下の通りです。

  • 得意: 整った環境での対話、標準語、クリアな音声、要約の作成
  • 苦手: 複数人が同時に喋る(クロストーク)、強いノイズ(空調やカフェの雑音)、方言、独自の略語

この「苦手」を人間側がいかにカバーするかが、時短の鍵を握ります。

精度は「録音」で9割決まる

多くの人が「どのAIツールがいいか?」を探し回りますが、実は一番投資すべきは「マイク」と「録音環境」です。

私が過去に失敗したのは、カフェでのインタビューでした。高性能なAIツールを使ったにもかかわらず、店内のBGMと食器の音を「会話」として拾ってしまい、出力結果が解読不能な文字列になったのです。

プロが実践する「AIのための」録音テクニック

AIに正確に聞き取らせるために、私は以下の準備を徹底しています。

  1. スマホは机に置かないスマホのボイスレコーダー機能を使う場合、机に直置きすると、相槌を打つたびに机の振動(ゴトゴト音)がノイズとして入り、AIの認識を阻害します。必ずハンカチやタオルの上に置くか、小型の三脚を使いましょう。
  2. ピンマイクの活用(1,000円〜でも違う)取材相手との距離が遠いと、AIは「部屋の反響音」まで拾ってしまいます。安価な有線ピンマイクでも良いので、発話者の口元にマイクを持っていくことが、最高精度の文字起こしへの近道です。
  3. 「相槌」は無音で打つこれは人間相手のスキルとは逆説的ですが、インタビュアーが「はい、ええ、なるほど」と声を重ねすぎると、AIは「話者が切り替わった」と誤認し、文脈が分断されます。私は、深く頷く、目線を合わせるなど、ノンバーバル(非言語)な相槌を意識的に増やしています。これにより、相手の話が途切れず、きれいなテキストブロックとして出力されます。

AI文字起こし後の「編集」ワークフロー

AIが出力したテキストは、そのままでは記事になりません。「あのー」「えーっと」といったフィラー(言い淀み)や、誤認識が含まれているからです。

私が実践している、最短で記事化するための3ステップを紹介します。

1. 「整文」モードで出力する

多くのAIツールには「素起こし(聞こえたまま)」と「整文(読みやすく調整)」のモードがあります。議事録や記事作成が目的なら、迷わず「整文」を選んでください。これだけで、「えー」や「あー」を削除する手間が省けます。

2. 固有名詞を一括置換する

AIは未知の固有名詞に弱いです。 (例:株式会社メモリス → 株式会社メモリーズ、メモリッス など)

テキストエディタに貼り付けたら、まずは全文検索(Ctrl+F)で社名や人名を確認し、誤変換を一括置換します。これを最初にやるだけで、修正作業のストレスが激減します。

3. 音声を聞き直すのは「怪しい箇所」だけ

以前の私は、すべての音声を最初から聞き直しながら修正していました。これではAIを使った意味がありません。

現在は、「文章として意味が通じない箇所」だけピンポイントで音声を聞き直します。最近のAIツールは、テキストをクリックすると該当箇所の音声が再生される機能がついているものがほとんどです。文脈がおかしい部分だけを確認すれば、確認時間は実時間の1/5程度で済みます。

セキュリティとプライバシーの落とし穴

便利さの裏で、絶対に無視できないのがセキュリティです。

無料のAIツールやWebサービスの中には、アップロードした音声データを「AIの学習データとして利用する」規約になっているものがあります。 社外秘のインタビューや、個人情報が含まれる採用面接などを安易に無料ツールにアップロードするのは非常に危険です。

  • オプトアウト設定(学習に使わない設定)があるか
  • エンタープライズ向けのセキュリティ契約ができるか

業務利用であれば、ここを必ず確認してください。「便利だから」という理由だけで、クライアントの信頼を損なうリスクは犯すべきではありません。

まとめ:AIは「優秀な新人アシスタント」

インタビュー文字起こしにおけるAIは、完璧な完成品を作ってくれる魔法使いではありません。しかし、「下書きを高速で作ってくれる優秀な新人アシスタント」として接すれば、これほど頼もしい存在はありません。

  1. 録音環境を整える(マイク位置・ノイズ除去)
  2. ノンバーバルな相槌で、きれいな音声を録る
  3. セキュリティを理解したツール選びをする

この3点を押さえるだけで、あなたの記事作成フローは劇的に変わります。浮いた時間で、より深いリサーチや、読者の心を動かす表現の推敲に時間を使いましょう。

まずは次回のミーティングや取材で、スマホの下にタオルを敷くことから始めてみてください。出力結果の違いに驚くはずです。

議事録AIを試してみませんか?

難しい設定は不要です。いつもの会議で、録音ボタンを押すだけ。面倒な議事録作成から解放されましょう。

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